「風呂なし物件は資産価値が低いから、売却はできない・・・」とお考えではありませんか?
現在の一般的な住宅と比べると価値は低いですが、風呂なし物件にはさまざまなメリットがあるため、売却可能です。
また、更地にしたり、リフォームを実施することで、風呂なし物件の価値を高めてから売却できます。
風呂なし物件をなるべく高く売るためには、複数の不動産会社に査定をしてもらい、査定額を比べてみることが大切です。
風呂なし物件は価値が低いが売却できる
現在は風呂つきの家が主流ですが、築年数が経過している家では、風呂がついていない物件も多くあります。
「風呂が付いていない物件は売却できるのか?」と疑問に思う人もいるでしょう。
たしかに、風呂のついていない家は、現在の一般的な住宅と比べると価値は低いです。物件によっては、ガス設備もないかもしれません。
しかし、風呂が付いていなくても売却できます。風呂なし物件にはデメリットだけでなく、特有のメリットもあるからです。
メリットを伝えることで購入希望者を増やせる
前の項目で伝えた通り、風呂なし物件でも売却できます。
ただし、現在の一般的な住宅と比べると購入希望者が少ない物件であることも確かです。
そこで、実際に風呂なし物件を売却する際は、風呂なし物件だからこそのメリットを買主に伝えるとよいです。
下記のようなメリットを伝えれば、購入希望者を増やせるでしょう。
- 間取りが広い
- 水道代・ガス代を節約できる
以下の項目から、それぞれのメリットを確認していきましょう。
メリット1.間取りが広い
風呂を設置するには、浴槽・洗い場のスペースや脱衣所のスペースなどが必要です。
そのため、風呂がある家は、間取りがその分狭くなります。
一方で、風呂がなければ上記のスペースはすべて省けるため、風呂なし物件は間取りが広いです。
とくに、家賃の高い都心であれば、部屋の狭い物件が多いため、少しでも専有面積を広げることで、購入希望者が増やせます。
メリット2.水道代・ガス代を節約できる
風呂なし物件には、水道代・ガス代を節約できるメリットがあります。
総務省が実施した家計調査によると、1世帯における1ヵ月の水道代とガス代は以下の通りです。
ガス代 | 上下水道代 |
---|---|
4,581円 | 5,359円 |
1ヵ月あたり、およそ1万円水道代とガス代がかかっています。
これらすべてが、お風呂にかかる光熱費ではありませんが、6割程度カットできると考えられるでしょう。
そのため、少しでも支出を抑えたい人は、購入を希望してくれるかもしれません。
相場価格より値引きしないと売れない恐れがある
風呂なし物件でも売却できますが、現在の一般的な物件と比べると、価値は下がってしまいます。
価値が低い物件を売却する際に、相場価格に近い値段で売りに出しても、購入希望者はなかなか現れません。
そのため、風呂なし物件を売却するには、相場価格よりも値引きする必要があるかもしれません。
ただし、実際に風呂なし物件がいくらで売却できるかは、ケースバイケースです。風呂なし物件の売却を考えた段階から、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。
風呂なし物件をそのまま高値で売る方法3つ
前の項目でも説明した通り、風呂なし物件は売却できますが、相場価格よりは安くなってしまうことが予想されます。
そこで、風呂なし物件をそのままの状態で売却する際は、以下3つの方法であればより高値で売却できます。
- 不動産売買が活発になる時期に売却する
- 風呂がないからこそのメリットをアピールする
- 近所に銭湯があればその事実を伝える
次の項目から、それぞれの方法を順番に見ていきましょう。
1.不動産売買が活発になる時期に売却する
一般的に、以下の時期には不動産売買が活発になるといわれています。
- 2~3月の春先
- 9~11月の秋時期
春先や秋は、新生活をむかえるタイミングや転勤・異動などのシーズンなので、物件の購入を希望する人が増えます。
ですので、不動産売買が活発になる時期に売却すると、高値で売却しやすいでしょう。
2.風呂がないからこそのメリットをアピールする
購入希望者の不安を解消するために、風呂がないからこそのメリットをアピールしましょう。
- 「間取りが広いため、収納スペースを十分確保できる」
- 「水道代・ガス代を節約できる」
上記のメリットを魅力的に伝えられれば、購入希望者の不安も解消されるため、物件を高値で売却できるでしょう。
3.近所に銭湯があればその事実を伝える
物件に風呂がついていなくても、銭湯が近くにあるのなら問題なく居住できる、と考える人も多くいます。
そこで、近所に銭湯があるなら、その事実を内覧時に伝えることで、購入希望者にメリットをアピールできます。
とくに、近所に銭湯が多くある場合は、欠かさずにアピールすることが大切です。風呂なし物件を売却する際は、事前に近所の銭湯について調べておくとよいです。
風呂なし物件の価値を高めてから売却する方法
さきほども説明した通り、風呂なし物件でも売却できますが、風呂付きの物件と比べると価値は低いです。
そこで、風呂なし物件の価値を高めてから売却する方法を紹介します。
- 物件を取り壊し更地にしてから売却する
- 風呂の取り付け工事を実施してから売却する
上記2ついずれかの方法をとって売却すれば、風呂なし物件でも高く売却できます。
ただし、上記の方法には費用が必要かかります。資産価値を高めるために費用をかけても、思うように売却できなければ、赤字になってしまいます。
ですので、風呂なし物件の価値を高めることを検討しているなら、まずは不動産会社に相談しましょう。
物件を取り壊し更地にしてから売却する
風呂なし物件を解体し、更地にしてから売却することも検討しましょう。
そのまま風呂なし物件を残しておいても、買主による利用方法の選択肢は限られてしまいます。
そこで、あらかじめ更地にしておけば、すぐに買主がさまざまな用途で利用できます。
- 更地に新しい建物を建築する
- 更地を駐車場として貸し出すなど
「風呂なし物件はなかなか売れないから・・・」といって、放置してしまうと物件が劣化するため、早めに解体を検討してもよいでしょう。
ただし、物件の解体には、1坪あたり約3~4万円の費用がかかります。
更地にする際は「固定資産税」に注意しよう
住宅用地には「固定資産税の軽減制度」があるため、物件が建っている土地の固定資産税は1/6ほどになっています。
ただし、更地にした場合は軽減制度の対象外になるため、固定資産税が高くなってしまう恐れがあります。
建物を更地にすることで、これまでの固定資産税から「およそ6倍」の支払いが求められるかもしれません。
毎年1月1日時点の不動産状況が「固定資産税評価額」の基準になるため、更地にして売却する場合は1月2日以降に家を解体し、年内までに売却するのがよいでしょう。
地方税法第349条の3の2
専ら人の居住の用に供する家屋又はその一部を人の居住の用に供する家屋で政令で定めるものの敷地の用に供されている土地で政令で定めるもの(前条(第十一項を除く。)の規定の適用を受けるもの及び空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)第十四条第二項の規定により所有者等(同法第三条に規定する所有者等をいう。)に対し勧告がされた同法第二条第二項に規定する特定空家等の敷地の用に供されている土地を除く。以下この条、次条第一項、第三百五十二条の二第一項及び第三項並びに第三百八十四条において「住宅用地」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条及び前条第十一項の規定にかかわらず、当該住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の三分の一の額とする。
引用:e-Govポータル「地方税法第349条の3の2」
風呂の取り付け工事を実施してから売却する
風呂なし物件の最大のデメリットは、当然ですが「風呂がないこと」です。
ですので、リフォームをして風呂を取り付けてから売却することも検討しましょう。
風呂を取り付ける工事をすることで、現在の一般的な住宅と同じように売却できます。
ただし、風呂を増築すると間取りが狭くなってしまいます。高額なリフォーム費用もかかるため、実際に風呂を取り付ける際は、不動産会社に相談をしてみましょう。
風呂なし物件を高く売るには複数の不動産会社を比較する
風呂なし物件の売却には、不動産会社選びも重要です。
不動産会社によって得意な物件や地域に違いがあるため、同じ物件でも売却価格に数百万円の差が出ることもあります。
複数の不動産会社に査定をしてもらい、条件のよいところを探すことが、不動産売却ではなにより大切なのです。
オンラインの一括査定を利用すれば、全国の不動産会社に査定依頼を出せるので、風呂なし物件でも高額・スピード売却ができる不動産会社もきっと見つかります。
自分のもつ物件の価格相場を知るためにも、ぜひ一括査定を活用しましょう。
まとめ
風呂なし物件は、現在の一般的な物件と比べると価値は低くみなされますが、売却できないわけではありません。
そのため、風呂なし物件だからこそのメリットを伝えることで、購入希望者を増やせるでしょう。
もしも、風呂なし物件をそのまま売却したいなら、訳あり物件専門の買取業者へ売却することをおすすめします。風呂がなく、資産価値が低いとされる物件でも、高値で買い取ってもらえるでしょう。
風呂なし物件の価値を高めてから売却したい時も、まずは訳あり物件専門の買取業者に相談するとよいです。
